乾癬について
肌の露出ができないなどの
悩みを抱える方が多くみられます
このような場合はご相談ください
- 頭部の治らない皮疹がある
- 爪にでこぼこがある
- 関節が痛み出した
- 目が痒い
- 家族に乾癬の人がいる
- 薬を塗っても改善しない
など
乾癬とはこんな病気
慢性的に繰り返す炎症疾患です
乾癬（かんせん）は皮膚に炎症症状を伴う慢性炎症性皮膚疾患です。「かんせん」という名前から「人から人にうつる」と誤解されやすいのですが、他の人に感染する病気ではありません。皮膚症状は頭皮や髪の生え際、ひじ、ひざなど比較的外からの刺激を受けやすいところに出やすく、典型的な症状は皮膚から少し盛り上がった赤い皮疹の上に、銀白色のフケのようなものが付着します。
乾癬の皮膚の細胞は、正常な皮膚と比べて10倍以上の速度で生まれ変わるため、増殖が過剰な状態になっています。そのため皮膚は厚く積み上がって盛り上がり、最終的には厚い銀白色のフケとなってはがれ落ちていきます。
乳幼児から高齢者まで
幅広く見られます
国内の乾癬患者さんは約43万人（おおよそ300人に1人）といわれています。
年齢層は乳幼児から高齢者まで幅広く、男女比は約2対1で男性に多く、
発症年齢は男性では30代と60代、女性では20代と50代が多いと報告されています。
乾癬の原因
乾癬は他の人にうつることは
絶対にありません
乾癬の原因はまだ完全には解明されていませんが、乾癬になりやすい体質があり、
そこに感染症や精神的ストレス、薬剤などのさまざまな要因が加わって発症すると考えられています。
乾癬は特に生活習慣病と密に関連しており、食事、睡眠、喫煙、飲酒など
さまざまな因子が関係していると言われています。
乾癬は感染する病気ではなく、患者さんの発疹に触れても、温泉やプールに一緒に入っても、
他の人にうつることは絶対にありません。
治療方法
塗り薬
光線治療
飲み薬
注射
生活習慣を改善すると治療の効果が現れやすくなります
乾癬そのものを完治させるのは難しいですが、最近はさまざまな治療方法（生物学的製剤など）が開発されて、
症状がほとんどない状態にすることも可能になっています。
また、治療だけでなく、食生活を見直す、体重を少し落としてみる、たばこをやめる、
などの生活習慣の改善でも治療の効果が現れやすくなったり、乾癬の症状そのものが良くなったりするともいわれています。
よくあるご質問
乾癬の診断はどのようにしますか？
臨床的に乾癬を考慮される患者さんであれば皮膚生検を行い確定診断していきます。
乾癬の治療は何がありますか？また治すことができますか？
乾癬の治療はかなり進歩してきており、局所療法のステロイドの外用薬、活性化ビタミンＤ3製剤の外用薬（または混合薬）を始め、光線治療、全身療法の内服薬（オテズラ、ソーティクス等）、注射製剤である生物学的製剤（コセンティクスやイルミアなど12種類）があります。当院は乾癬分子標的薬使用承認施設になっておりこれらの薬を使って治療することが可能です。
また、完治は難しいですが、皮疹の少ない状態（寛解）は目指すことができます。
乾癬はなぜ治療する必要があるのですか？
近年乾癬は生活習慣病との関連を指摘されております。乾癬が進行すると生活習慣病の悪化や関節痛の出現（関節症性乾癬）の可能性が高くなり、日常生活に支障をきたすと考えられているためです。